2011-09-16

練習問題のこたえ


先日の例題1
「若い衆はまあ足が速いで、ぼいぼいととんでっちゃうだわ。おっつけねえさ」。

これを標準語化すると
「若い人たちは本当に足が速いから、
すごいスピードで走っていってしまう。追いつけないよ」。
となります。……味も素っ気もないですな。

ちなみにこの「ぼいぼい」という言葉は何だか語感が楽しいので、
最近、あをぐみのなかで流行中。
とにかく勢いがあるさまを表現するのに使えます。
「ぼいぼい文句を言う」とか「ぼいぼい食べる」とか。


本文とはかんけーないけど夜の松本城。
「月見の宴」が催されていて、月見櫓のなかで雅楽を演奏する人たちの姿が。
風流だのう。(ÄwÖ)

2011-09-12

松本ことば1:練習問題


暑い、暑いよう。
台風が去った後から続く夏逆戻りの気温のなか、
日曜日に松本・中央地区の防火訓練が行われました。

まずは町会ごとに集合し、安否確認して松本城へ。
そこで地区全体の点呼&確認作業を行って、各公民館で配食の訓練をし、終了です。


地域のこういう訓練に参加するのは、あをぐみ的にも個人的にも、初めての経験。
晴天だし、観光客でにぎわう松本城が会場だし、
“訓練”という物々しい感じは一切なく、
むしろ井戸端会議をしながら軽い散歩をしているようでした。

いまだショールームオープンができていないあをぐみは、
ご近所にとって「謎」の存在らしく、ここぞとばかりにいろいろな人から
「ちっともオープンしないけど大丈夫?」などの質問を受けました。ははは。
ご心配おかけしていますが、10月にはオープンしますよ。きっと。

で、こういう近隣住民のイベントに出席するのは、たいてい年配の人。
そんな場で飛び交うのはバリバリの松本ことばです(つまり方言ね)。

【例文1】
若い衆はまあ足が速いで、ぼいぼいととんでっちゃうだわ。おっつけねえさ。

ちなみにこの例文は杖をついて歩くお年寄りがぼやいていた言葉。
松本の方言は標準語と大幅にかけ離れたものは少ないので(印象)、
この例文を訳すのはそんなに難しいことではないかと思います。

次の「あをい松本案内」で答えを発表しつつ、詳しく解説しましょう。(ÄwÖ)

2011-09-05

ハードとロマンはどこへ?

3月に紹介した、キャッチコピーが素敵な洋品店
昨日通りかかったら、あの文がウインドウから消えていた!
さみし~。

また新しいキャッチをつけてくれないかな。
ハードなやつ、期待しております。(Ö)

2011-08-02

いいとも

松本城近くをブラってみつけた中華料理屋さん。

タモリっぽい。
……笑っていいかな?(Ö)


2011-07-29

お酒の神さま

先週の日曜から今週月曜にかけて、
伊東豊雄建築のまつもと市民館の裏手にある
深志神社……通称「天神さま」で天神祭りがありました。



でも今回書きたいのはそのことではありません。
実はこの神社の境内には、小さな神社が複数あって、
そのひとつに「松尾神社」があるのですが、
ここでご案内したいのはその小さな松尾神社の方です。

その起源は京都・嵐山の「松尾大社」。
かの作庭家・重森三玲(しげもりみれい)のデザインによる
「松風苑」でも知られる、大きな大きな神社です。
実はわたくし(企画編集部Ö)はかつて、この庭を含む重森作品の取材のため、
同神社を訪れたことがあります。

その日までぜ~んぜん知らなかったのですが、
この松尾大社に祀られているのはお酒の神さま。
お酒造りに携わる人がお参りに訪れる、
”酒づくりの聖地”的な存在なのでした。

しかも造る人だけじゃなく、呑む人にも御利益が。
というのもそこで売られる御守りのなかに、
その名も「服酒御守」というのがあるのです。
以下はそのお札に書かれた“おことば”。

酒は神授の生薬。服して心を乱さず、体を損せず、礼を失わず、
和を破らず。適時適量慎んで用ひざれば久しき堪えざるべし。

う~ん、耳が痛い。……かくして酒呑みÖは、
この御守りを今も大事に懐に忍ばせております。
御利益を受け続けるべく、
「毎年お参りしなくちゃ」なんて思いつつ、忙しさにかまけて行けてない……。
いかんなあと思っていたら、
何と松本に、しかも自分に縁の深い深志神社の境内に
その分社があったのです!
いやあ、びっくり。これならいつでもお礼参りに行けるではないか。

というわけで松本に住む酒呑みのみなさん、
御利益を期待して、お参りしみてはいかがでしょうか?(Ö)

2011-07-26

幻……ではなかった

季節が春を迎えてからしばらく、
近隣探検の意味もあって、朝に散歩をしておりました
(現在は暑いので中止、代わりに夜歩くことも)。

そんなある日、住宅街で見つけた小さなお稲荷さま。
名前を見ると「美術稲荷」とある。
おお、美術を守るお狐さまがいるのか、と何だか感動。

しかし、なぜかそれ以来、
その稲荷にたどり着くことができずにいたのです。
この辺りだったような、と見当をつけて歩いても
どこにも赤い鳥居が見当たらない。
ううむ、キツネに化かされたか……。

そう思っていたら先日、偶然の再会を果たしました。
やはり幻ではなかったよお、とホッとひと息。


由来書きを読むと、美術、芸術の守り神というわけではなく、
ご神体である白狐が美しく、
しかも術にすぐれていたことがが名前のモトでした。


松本にはこの美術稲荷みたいに、
「こんなところに?」と思うような住宅街などに、
小さな祠や稲荷があったりします。
このサイトでも、そんな小さな守り神たちの住まいを探訪した様子が見られます。
おお、美術稲荷も載っているではないか!

その美術稲荷を守っている猫にも会った。
昼寝の邪魔をしてすまん。(ÄwÖ)


2011-07-19

強いぞ、松本城



海の日を含む三連休の真ん中の日曜日。
に参加してきました。

背景にあるのは、6月30日に松本市を震源とする
マグネチュード5~6の地震が発生したこと。
「松本城にもヒビが入った」と声高に報道され、
あたかも「やられた! もうダメだ」という印象を与えましたが、
いやいや逆ですわ。表面程度のヒビで済んだわけで、
松本城がいかに堅牢なのかがこれで証明されたんですよ……
ということを広く知ってもらうのが、今回のテーマというわけです。


太い梁がいたるところを貫く城内部。
ツアーでは普段観光客が入れない部分まで潜入し、
建築構造の特徴をたっぷり見せてもらいました。

松本城は特にインテリアうんぬんより、
“いかに強固であるか”が追究された建物なのだなあ。
だって襖絵とかで彩られたゴージャスな部屋はほとんどないし、
全体的に質実剛健な印象。
ちなみに写真の梁に入っている金属の補強は、昭和の大改築で成されたもの。
時代が進むごとに、堅牢性が高まっているようです。


各種メディアでとりあげられた、乾小天守(いぬいのこてんしゅ)のヒビ。
しっくいの表面5mm程度に入っただけであることは、
実際見ればすぐわかります。
壁が揺れを吸収したために生じたわけで、いわゆる「よいヒビ」ですね。
建築を学んでいた人から聞いたのですが、
建築学的にはヒビにもいちいち名前があり、
しかも「よいヒビ」と「悪いヒビ」があるそう。
……また聞きのアバウトな話ですみません。

以前、また別の建築家から「城って建築史から冷遇されてて、
大学とかでも触れる機会がほとんどないんですよ」
という話も聞いていたのですが、なかなかどうして、
城建築はかなり考え抜かれた試行錯誤の結晶であることが、
今回参加してみてよ〜くわかりました。
建築構造の視点から松本城を見る、よき機会でございました。

おまけに、松本城の応援に来ていた「ひこニャン」や「アルプちゃん」に
会うこともできたわん。写真は手を引かれて歩く「あるくま」。


楽しかったな〜。(ÄwÖ)

2011-07-11

松本の七夕

月遅れ(=8月7日)で七夕を祝う松本。
7月に入りはじめた頃から8月初旬まで、
街の至るところに七夕人形が飾られています。

七夕人形……なじみのない人も多いかもしれませんが、松本市では、
願い事を書いた短冊の笹飾りより、男女1対の七夕人形の方がポピュラーです。

そしてこの人形には主に2タイプがあります
(厳密にはもっとバリエーションがありますが)。




ひとつはこの押し絵雛みたいなもの。城下町である松本では、
武家の子女の趣味として、こうした押し絵人形が発達したようです。





そしてもうひとつのタイプが、着物をかけて飾る衣紋掛けみたいな人形。
これまた押し絵職人によって発展したようです。


こうした七夕人形については、松本市の文化財を紹介するサイト「松本のたから
に詳しい記事があるので、興味のある人はのぞいてみてください。

いずれにせよ、あちらこちらの店先や家の軒下に
こうした七夕人形が飾られはじめられると、
「本格的に夏だわ~」と思えます。(ÄwÖ)

2011-06-02

ラスト美乃屋

女鳥羽川と平行に伸びる六九商店街。
かつては黒川紀章デザインのアーケードが覆いかぶさっていたが
今は取り払われ、明るくのんびりした雰囲気が漂う。

そんな六九から移転し、現在はあをぐみのホントすぐ近くに位置する
和菓子屋の『美乃屋』さん。創業100年を超える老舗である。


その老舗が5月いっぱいで営業を終了した。
最後の日は店前に長い行列ができていて、”美乃屋渋滞”まで発生。
終了を惜しむ人々がいかに多いかがよ~くわかった。
写真は、そんな「美乃屋最後の日」をとらえたものです。

走り出してまだ数ヶ月のあをぐみから見れば、
100年以上も営業し続けていたこと自体が驚き&敬服の対象。
特に飲食関連の店がそこまで続いたことには、
単においしいだけじゃない、いや、それ以上の理由があったはずだから。
そういう、えもいわれぬ「何か」を、
あをぐみはしっかり考えていかねばならんのよ。
老舗の閉店に学ぶところ多し。

それにしてももうぱんじゅうが食べられないなんて~。
脚をバタバタさせて悲しみたい気分。
さようなら、そしてありがとう美乃屋。(ÄwÖ)

2011-05-26

ツルヤ love

松本に引っ越してきてよかったことのひとつ。
ツルヤに出合えたこと。

ツルヤは長野県内に展開してるスーパーマーケットですが、
品揃えがいいんだ、実に。
買い物に行くたび、バイヤーのセンスに敬意と感嘆を評さずにいられなくなります。


本日の戦利品の一部。
おっと、猫がじゃまなのでもう一度ひとつ一つ紹介。


まずはねば塾の手づくり石鹸。
廃油でつくられた固形石鹸ですが
これを扱っているスーパーが在ることにまず驚き。

というのもねば塾は、
廃油を集めるところからはじめるような
スローな手づくりを貫いており、
スーパーのように太い流通網に乗るタイプの
ものづくりをしている施設ではないからです。

こういうのを見つけて、しかも継続して扱っているところに、
バイヤーの底力とセンスを強く感じます。


つぎは小諸のシャルドネ(ワイン)。
ツルヤのオリジナル商品ですが、
製産は長野県小諸市のマンズワインが担っているよう。
白はシャルドネ、赤はメルローが揃い、1400円弱という値段も魅力です。

こういう限定の県産ワインを揃えているのも素敵ですが、
「ううむ」とうなるのは、
エチケットに栽培者、栽培地、醸造履歴、醸造地はおろか、
びん詰場、醸造責任者(サイン入り)までもを明記しているところ。
つまりこのワインの素顔と人生が、
赤裸々に語られているのです、ここで。丸裸ですわ。

こういう透明性から、ものづくりに対するツルヤの自負を感じます。


最後もツルヤオリジナル商品。ジャムです。
ストロベリーやブルーベリーなどの定番商品はあるのですが、
今日手に入れたのは「ほおずき」。
そもそも「食べれるのか、ほおずきって」というところでまず一発やられます。

旬の果実を使った限定商品とのことですが、
こういう勇気のあるものづくりをしているところも好きだ~。
そんな敬意を表したくて、つい購入しました。

ほかに長野県産の素材だけを配合した「地粉」、
軽井沢の有名コーヒー店の豆などもget。

ツルヤは、こうした地産地消系ばかりを扱う
スーパーではないのですが、
棚の隅から隅までに目を凝らすと、
こういうものがズンズン見つかるので本当にうれしくなる。

毎回買い過ぎてしまうのが、ちょっとだけ悩みどころではありますが。(Ö)

2011-05-10

炭水化物がお好き

家の近くにある、気になる食べ物屋さん。



「飯ライス食堂」って……。
ラーメンライスとか焼きそばパンみたいな、
炭水化物on炭水化物がウリなのだろうか。
チャーハンのせ白ご飯、とか。

でもメニューを見るとエスニック料理だったりする。
そしてもつ鍋もイチ押しらしい。……ますます謎だ。

なぜ「飯ライス」なのか、今度聞いてみます。(Ö)

2011-04-11

なぜカエル?

松本の観光名所のひとつが、女鳥羽(めとば)川沿に伸びる縄手通り

今は比較的小奇麗で健全なお店がひしめき合っていますが
20年ほど前まで、シド&ナンシーとかガンズとか、
どこかで見たようなロゴが入ったTシャツやらが1000円で売られていたり、
紫色の細~いエナメルのベルトやきつねのしっぽがぶら下がる露店の並ぶ、
ワクワク度満点の通りでした。

どこからどうインプットされたのかは覚えていないけれど、
縄手通りの名前の由来を「縄で手を縛られた罪人が
みせしめのために歩かされた通りだから」だと思い込んでいました、
ついさっきまで。
ところが実は「縄のように細い道」というのが通説のよう。
ちぇっ、なんだかつまらない。
前者の方が、額に「犬」という入れ墨を入れられた罪人たちが
引きずり歩かされている図とか、想像力がむくむくと膨らむではないか。

ところで、この縄手通り、別名を「カエルのまち」と言います。
先日岐阜に取材に行った際、縄手に行ったことのある人から
「なぜカエル?」という疑問をぶつけられ、
「え~と」と固まってしまった自分。
松本市民としてふがいなく思ったので、調べてみました。

昔は女鳥羽川にカジカガエルが住んでいましたが、
環境が変わってしまった今は声も聞けないので、
「カエルが住む清い環境を取り戻そう」と、
30年くらい前にシンボル化したらしい。
また、いろいろなものが「カエル」楽しい街であること、
という説もあるようです。(ÄwÖ)

この日は松本の酒造が集まってイベントを開いていたこともあり、
けっこうにぎわってました。
松本の地酒については後日詳しくアップしたいと思います。














本格的に春だねえ。


2011-03-29

ハード&ロマン
















まあ、何しろキャッチコピーがいちいち良いのです。
中町にある洋品店『モード マルワ』。

以下は同店のホームページから抜粋。

=======
「知性と清潔感」は
品位ある女性の大切な要素・・・。
その要素は「幸せな女性」を
演出する1つである・・・。

もう貴女はマルワの虜・・・・!!
========

よくわからないけど、しびれるでしょう。
この文章だけでもうマルワの虜ですわ。
















そしてディスプレイに貼られているキャッチは
「ハード&ロマンの演出」。

この写真を撮っていたら
店の中からじいさんが一人
不思議そうな顔で見てましたが、
彼が「幸せな女性」を演出してくれるに違いありません。

マルワについては
中町商店街のホームページに詳しく載ってます。

松本にお越しの際は
ここでぜひおかあさんのプレゼントを。(Ö)

2011-03-28

たろう!?

観光客に人気の中町通りを
さらに進んだあたりに、
古くからの熱帯魚屋さんがあります。

先日通りかかった時に気付いたのですが
そのシャッターのデザイン、
何だか岡本太郎ちっく。

この「ピ」のまるのあたりなんて
いい感じで太郎的じゃないですか。

でもどうやらこのお店、
もう営業していないらしくて
いつ行っても閉まってます。
誰がいつデザインしたのか、
真相を聞くのは難しそうだ、残念。(Ö)

2011-02-05

はじめに:

このブログでは、あをぐみが拠点を置く長野県松本市のことを綴ります。
たとえば、行くとうれしくなっちゃうようなスポットやお店、愉快な人々……
松本のモノ・コト・ヒトについて、毎月1~2回ずつ更新していく予定です。